校長ブログ

おがっちBlog

【おがっちBlog36】『竜馬』さんが葵にやってきた。

 千葉県出身のヴァイオリニスト竜馬さんを、

本校音楽の授業に講師として招聘し3年が経つ。

 生徒の目の前で、プロのヴァイオリニスト、

それも、NHK大河ドラマ「龍馬伝」、映画

「ALWAYS三丁目の夕日」「嫌われ松子の

一生」等、ゲーム「ファイナルファンタジーX」

等々に関わった方が奏でるのである。

 生徒たちの心にその音楽は、どれだけの衝撃を

持って、届いたのだろうか。

 私も、何度か拝聴させていただいたが

「目をつむって聴きたい、体中に染み渡る感覚」

「感情が高ぶられ、涙腺を刺激する」

「音楽から、その情景が目に浮かぶ」…

 音楽担当の長谷川先生と竜馬さんが偶然に

出会い、「是非、生徒にも聴かせたい」という

先生の依頼を、快諾してくださった事により、

今に至るのである。

 長谷川先生は、「教えることだけなら、県内の

方に依頼すればいいが、竜馬さんのLIVEの空気感、

臨場感を直接生徒に感じてもらいたい。そこから

生徒たちは、今まで経験したことのない感覚を

得ることが出来る。」と断言する。

 多くの生徒は、その奇跡の授業を受けた後、

竜馬さんの前に並び、握手とサインを

してもらう。その気持ちは十分に理解できる。

 また、竜馬さんと話をすると、決して今に満足

することなく、常にその先を見据えて、自分が

何をしていきたいかを考えていることがわかる。

プロのヴァイオリニストとして成功を収めながら

エンターテイメントを通して子どもたちの心の

育成を目的とする会社を立ち上げ、地域活性活動

や慈善事業にも積極的に参加し、独自のやり方で

社会貢献の一役を担っているのである。

 そんな生き方をする竜馬さんから、生徒だけで

なく、我々も学ぶべき事は多い。

 どんなツール使っても、人の感情を揺さぶり、

気持ちに大きな衝撃を与えることができる人には

共通点がある。

 それは、成功と苦い経験から得た揺るぎない

「自己肯定」ではないだろうか。

 竜馬さんのこれからの活躍を祈念すると共に、

葵高生との繋がりも継続させていただきたい。 

 感謝!!

 

 

【おがっちBlog35】18年ぶりの快挙達成!!

 福島県高等学校家庭クラブ連盟が主催する

研究発表大会で2年5組の遠藤結衣さんが、

ホームプロジェクトの部で最優秀賞を受賞した。

 この大会は、今年度で第71回を迎える歴史

ある大会であり、本校にとって18年ぶりの

快挙となった。

 ホームプロジェクトの部というのは、個人

研究であり、会津地区予選を勝ち抜き、会津を

代表して県大会に挑んだ結果であった。

 先日、顧問の須賀先生と発表のサポートを

してくれた同じクラスの菅山さくらさんと共に、

校長室に大会報告に来てくれた。

 遠藤さんの喜びに満ちた笑顔は輝いていた。

 今回の発表は、

「野菜が食べたい!! ~野菜嫌い克服チャレ

ンジ~」という題である。この題にした理由は、

遠藤さんの住む地域は、稲作を中心とした農業

が盛んで、美味しい野菜や果物が沢山採れる。

しかし、遠藤さんの家族は野菜を好まず、

食卓には肉や魚が多く、野菜があまり並ばない

そうだ。そこで、遠藤さんは、自分が大好きな

野菜料理を食卓に並べたいと思い、この題と

なったそうだ。

 この研究を進める為に、計画を立て、実態

調査①、実践①、中間評価から改善点を見つけ

出し、実態調査②、実践②を行い、まとめと

今後の課題を明確にするまで集中して取り組み、

この度の受賞となった。

 遠藤さんは、今回の研究を通して様々な発見

があったと話してくれた。

 調理法や野菜の形状を工夫することで食べ

やすくなること。時短料理も出来るように

なったこと。更に、タレの効果や災害時に

役立つ調理法も身についた。そして何より、

家族との繋がりを強く感じることが出来た

そうだ。

 家族との何気ない日常生活の中から課題を

見つけ出し、家族を想って改善策を考え、

家族の豊かな食生活を実現させた。

 まさに、本校のグラヂュエーションポリシー

(卒業までに、このような生徒を育てます)を

体現してくれたと嬉しく感じている。

 そして、須賀先生、菅山さん、家庭クラブの

仲間と、多くの人たちからサポートを受けた

遠藤さんのこの受賞は、「葵プライド」を象徴

するものになった。

 この研究は、本県を代表し、来月宮城県で

開催される東北大会に進むことになり、

結果次第では全国大会である。

 乞うご期待!!

  左 菅山さくらさん  右 遠藤結衣さん 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【おがっちBlog34】西雲院(せいうんいん)②

 鶴ヶ城天守閣の側で、あの日の出来事を

思い出す。

 我々は、會津藩士の供養をしたいと思い

西雲院を訪ねた。鳥の囀りと暖かな日差しを

受け、ひっそりとした場所に佇むその墓地は、

松平容保公の石像に見守られように建墓されて

いた。

 花を手向けようとした時だった。なんと

西雲院の住職 橋本周現様が、現れたのです。

 会津の高校から供養に訪れたことを知り、

お忙しい中、我々の前で、供養のためのお経を

唱え、御焼香までさせていただいた。

 住職は、お経の後、

「わざわざ、この場所を訪れて頂き、ありがとう

ございます。新島八重さんの故郷ですよね。」

 と発せられた。その後

「この墓地は、幕末に松平容保公が京都守護職に

任ぜられ會津藩士千名と共に入京しました。

 当時の京都は暗殺と強奪が日常化していました

が、會津藩士の目覚ましい活躍で治安は回復され

ていきました。しかし、藩士の中で戦病死する者

が続出したためここに墓地が整備され葬られたの

です。その後、鳥羽・伏見の戦い等で亡くなった

352霊を合祀しています。」

 という話をしてくださった。

 そして、新島八重さんも、よくこの場所を訪れ

供養してくれたそうだ。また、会津の方々が来れ

ば、ここに案内し一緒に記念写真を撮っていたと

いうと貴重な話をしてくださった。

 お忙しい中対応してくださった住職は、最後に

我々一人一人に御守りをくださった。

 この御守りは、會津墓地を約80年見守った

ミズナラの材で作成した、腕輪念珠御守りで

ある。

 松平容保公が入京してから約160年。

 目の前にある鶴ヶ城天守閣を想う気持ちに

新たな感情が加わった。

 今回の修学旅行の目的の一つに、

「史跡や文化遺産、地域に息づく風土、

伝統産業、人々の暮らしなどを肌で感じると

ともに、あらためて日本文化の歴史や伝統に

ついて考える。」とある。

 生徒たちは、この修学旅行で、何を感じ、

何を想い、いくつ未見の我を見つけ出す

ことができただろうか?

 

【おがっちBlog33】西雲院(せいうんいん)①

 10月22日から3泊4日で本校2学年修学

旅行が実施された。私も団長として、生徒と共に

奈良、大阪、京都へ出掛けた。

 天候にも恵まれ、旅行行程も順調にこなし、

生徒一人一人の自覚によって、この旅行の目的を

果たすことができたと感じている。

 多くの見学地を訪れて見識を深めたが、私が

最も意義ある場所と感じたのは、京都市左京区

黒谷にある、「浄土宗大本山 金戒光明寺 

山内 西雲院」である。

 この院を私は初めて知った。京都ガイドにも

掲載されているのは少ないのではないだろうか。

この院のパンフレットには「浄土宗の開祖

法然上人由来の『紫雲石』、會津藩士をとむらう

『會津墓地』など、聖なる史跡が、季節の花々に

包まれて歴史を今に伝えています。」と書かれて

いる。

 今回の訪問は、葵の修学旅行において、

葵の地に深く関わりのある、會津藩士の供養に

訪れたいと思ったからである。

 そこで、予想もしていなかった出会いと、

新島八重さんに関する貴重な話を聞くことが

できた。まさに、この場所に引き寄せられた

感じがした。

 

 修学旅行から戻り、私はどうしても「鶴ヶ城」

に行きたいという衝動に駆られ、次の日には

天守閣の側で、ただただ時間を過ごしていた。

 

 次号へ続く!!

 

 

【おがっちBlog32】第71回福島県短歌祭

 福島県歌人会が主催する「福島県短歌祭」に

本校生徒が応募をし、多くの賞を受賞したので

紹介します。

 福島県歌人会 会長賞

 3年3組 田中玲音凪

「思春期の 弟に作る お弁当 

ぼそっと聞こえた いつもありがと」

 田中さんがお弁当を作っているように

感じます。そして、ぼそっと「いつもありがと」

と言われたけれど、後ろを向いているので、

振り向かず、そのままニコッとしている田中さん

の笑顔が思う浮かびました。

 優しい兄弟ですね。

 

 福島県短歌祭実行委員会 会長賞

 3年2組 大島弓佳莉

「白黒の 銀盤見つめ 深呼吸

私を照らす スポットライト」

 この歌は、今年の校内合唱コンクールで伴奏を

した大島さんの心境でしょうか?

 きっと大島さんはピアノに親しむ機会が多く、

弾く前のルーティーンを表した歌と想像します。

そして、スポットライトを浴び、「いくぞ」と

いう気合いと緊張感が伝わってきます。

 

 福島民報社賞

 3年2組 伊藤 柚葉

「取り返す コロナが奪った 青春を

高3にして 初の体育祭」

 まさに3年生は、コロナに振り回された学年

でした。 その悔しさと、体育祭が行われた喜びが

見事に表現されている歌ですね。

 確かに、体育祭での3年生の盛り上がりは最高

でした。

 どんな状況でも、しっかりと向き合い、それでも

自分がやれることに、直向きに取り組んだ3年生を

心から誇りに思います。

  そのほか、

 福島民友新聞社賞に 3年3組の伊藤 茉緒、

そして3名の生徒が佳作を受賞し、

今回「学校賞」をいただきました。

 今回もまた、本校生徒の持つ計り知れない能力

と才能の一端を垣間見ることができました。

 最後に、着任当時からの私の心境を

「葵の地 自分に何が できるのか

何をするのか 覚悟し進む」