校長ブログ

おがっちBlog

【おがっちBlog66】葵教員の心意気

 先日、本校教員を対象に、「葵ゼミについて

考えるワークショップ」と題し、研修を行った。

 「葵ゼミ」を開始して5年が経ち、活動にも

変化変容が生まれ、教員間での関わり方等、

再確認する時期だと感じたからである。

 日頃から本校のパートナーとして尽力いた

だいている「Bridge for Fukushima」の方に

ファシリテーターをお願いし、そのアシスタント

として本校地域コーディネーターに入って

いただき、90分にわたって協議を深めた。

 昨年度末に実施した「葵ゼミ」に関する

教員アンケートを分析すると、

①生徒の様子や指導方法についての意見

②「葵ゼミ」の活動目的や意義を生徒は

どのように理解しているのか

③教員はどう関わったらいいのか 等々の

意見が出ていた。

 ファシリテーターは、本校にとって

「葵ゼミ」とはどのようなものなのかを

学校経営・運営ビジョン等も踏まえ、教員

同志で対話しながら言語化することで

共通認識を図れるようサポートしてくれた。

 本校にとって、今後もこの「葵ゼミ」が

生徒の進路に繋がる大切な授業であること、

更には、今まで以上に特色化・魅力化して

いくためも今回の研修を意義ある1歩に

していかなければならない。

 様々な業務を調整し、葵教員が「葵ゼミ」

について同じ時間の中で、考え、相手を

尊重し、判断し、想いを言語で表現する。

まずは、その1歩を踏み出した。

 『自ら、主体的に!』

 社会で通用する人材を輩出するために、

葵教員の心意気が垣間見れた。

 この研修は、今後も継続して行っていく。

 *「葵ゼミ」の詳細については、本校

  HPの「葵ゼミ」をごらんください。

 

【おがっちBlog65】保護者の皆様へ。

 4月27日に令和6年度の父母と教師の会総会

が開催された。今年度から新たな取り組みと

して、総会前に部活動発表の時間を設け、

合唱・ギターマンドリン・吹奏楽・なぎなた

部が約15分間発表を行った。

 保護者だけではなく、生徒の祖父母、兄弟

も駆けつけ、日頃の授業や部活動の様子を

見ていただくことができ、有意義な時間に

なったのではと考えている。

 今回は、その時に保護者の方々へ話した

私の挨拶を抜粋して紹介する。

 

 皆様こんにちは。

本校校長として2年目となりました

尾形幸男です。今年度もどうぞよろしく

お願いいたします。

  本日は休日にもかかわらず、父母と教師の会

総会にご出席いただきありがとうございます。

また、日頃から本校教育活動に対しまして、

御理解と御協力をいただき感謝申し上げます。

 さて、4月8日に始業式・入学式が行われ

令和6年度がスタートしました。授業と部活動

も本格的に動きだし、運動部は5月に入ると

インターハイの地区大会が開催されます。

学芸部と併せ生徒一人一人、そしてチームの

目標達成の為、それぞれが部活動に励んで

おります。

 本日は皆様に校長から直接お話ができる

貴重な時間ですので、本校の状況や主に課題

となる点に重点を置きながら、今後の葵高校

についての方向性についてお話しさせて

いただきたいと思います。

 まず、本校の現状といたしましては、

① 現在の少子化傾向を鑑み、県教委では、

県立高校改革後期実施計画において、

本校は令和10年までに1クラス減が予定されて

います。

② 今年度高校入試におきまして、4年振りの

定員割れということになりました。

③ 本校生徒の特色・魅力でもある「葵ゼミ」を

軸にした本校教育活動等を地域の方々へ発信

するという部分が不足していたのではないかと

感じています。

④県教委が定める進学指導重点校としての

在り方について、どのように取り組むべきか

等々があげられます。

 本校としては、これらの現状を踏まえ

県教委が掲げる「学びの変革」に歩調を

合わせながら、本校の特色・魅力を明確にし、

先を見据えた対応が必要であると考えて

います。昨年、本校HPに載せましたが、

本校が掲げるスクール・ポリシーの中に、

本校生徒を卒業するまでに、このような

生徒に育てますというグラヂュエーション

ポリシーがあり、そこには「主体的に

考え、判断し、行動できる人材を育成する」

とあります。そのために、始業式・入学式に

於いて、生徒に話したことは、

「葵高校は、キミたちに、学ぶ必要性を

自覚させ、学びが創造力に結びつくこと、

新たな発想や先を見据えて行動できるなど、

生き方全てに波及していくことを目指して

いきます。それが、「葵プライド」つまり、

自立・自学を身につけることにつながると

信じているからです。その為には、キミたち

自身も今の自分を振り返り、「今まで、先生方

に頼りすぎてはいなかったか」「保護者や

先生方に言われたことだけを行ってはいな

かったか」「自分で考え、判断することを、

真剣に考えてきただろうか」という反省に

基づいた、意識改革が必要です。」という

話をしました。私は、先生方には、生徒に

寄り添い、教え込むだけの指導法ではなく、

伴走者としてともに歩むことを求め、生徒

には、この葵高校で多くの友人や先生方、

そして地域の方々と関わり、自分の未知

なる力を創り出し、伸ばしていくことが、

本校で学ぶ意義であることを自覚して

ほしいと思っています。本校の授業、

部活動そして「葵ゼミ」を軸とし、全ての

教育活動に於いて、この取組を進めて参り

ますので、ご家庭でも、お子様に「考える」

ことが自然に身につく思考を与え続けて

いただければと思います。

 葵高校に行けば、自ら考えて行動し、

自己肯定感を身につけ、進路目標を明確に、

社会で生きていく術を身につけられる。

それが、本校の最大の魅力として発信できる

学校創りを進めて参りたいと考えています。

  尚、本校教育活動、生徒の活動状況等は

HPにおいて随時発信しております。今年度から

動画でのUpも始めました。また、生徒会でも

インスタグラムを開設したり、私のBlogも随時

更新していますので、御覧頂き、皆さんからも

本校の良さをPRしていただきたいと思って

います。次に、これも、各ご家庭と連携をして

いかなければならない重要な事だと考え、

お話をさせていただきます。それは、携帯電話

を中心とした生徒のSNS利用に関することです。

学校では、毎年5月に全校生徒を対象に、SNSに

関連する問題等について警察の方を講師として

講話を実施すると共に、学年集会やクラス、

部活動でも様々な問題について話しをして

おります。ご家庭で、主に携帯電話を利用する

にあたっての約束事やSNS関連の問題について

は、事ある毎に話していただいているとは存じ

ますが、この問題は、学校だけで解決できる

ものではありません。問題行動を起こしたり、

巻き込まれたりすることで、生徒の大切な

進路にも大きな影響を及ぼすことになります。

高校生の現状で最も憂慮される問題はこの

SNSに関する事案であるということを御理解

いただき、保護者の皆様の責任の下での対応

もよろしくお願いいたします。

  生徒の充実した高校生活を支えるには、

保護者の皆様と学校の連携が不可欠です。

どうか、今まで同様、本校の教育活動に

御理解と御協力をいただきますよう、

重ねてお願いいたします。

 という内容です。

 今回の総会には、コロナ渦からの

リスタートということもあり、例年以上に

多くの方々に来校いただきました。今後も

生徒の活動の様子を保護者の方々に見て

いただけるよう、工夫して参りますので

どうぞ、学校へお越しください。

 

 

【おがっちBlog64】葵サヨナラ!!

 「葵サヨナラ」

 これは、4月25日付けのスポーツ紙の裏面に

大きなスペースで掲載されていた記事の見出しで

ある。

 4月下旬から、春季東北地区高等学校野球会津

支部大会が開催されており、その1回戦で本校

野球部が9回裏に3点差をひっくり返す執念の

逆転サヨナラ勝ちをしたのである。

 野球部の今年のスローガンは、

「ミスしても全員でカバーする野球」である。

それを見事に体現した選手達を髙波監督も

称えていた。

 9回表に3点を加えられ、残された攻撃は

その裏の1回のみである。普通であれば、

諦めてしまう雰囲気になっても不思議では

ない。しかし、

「葵ベンチは一人も下を向いていなかった。」

という記事があった。

 先発の長谷川君(3年)は約160球を投げ

満身創痍であった。2,3年生部員が少なく

野球部存続にも黄信号という危機感を感じる中

1年生は、8名の選手と2名のマネージャーが

入部した。それぞれの部員の想いが交錯する

中で、今回の劇的勝利がもたらした価値は

大きい。

 「最後まで諦めない」思っていてもなかなか

できることではない。マネージャーを含め

誰一人欠けることなく、その思いを全員が持ち

合わせたとき、まさに目に見えない力が生まれ

「勝ちたい」思いを実現に導くことを

目の当たりにした。

 葵高生は、素直な気持ちを持ち、何事にも

粘り強く、真摯に取り組めることはわかって

いる。それに加え、自分や仲間を信じ、

最後までやり続けられたことを誇りに思える。

そんな葵高生活を過ごしてほしい。

 今回の野球部の勝利は、葵高校の

目指すべき姿を表現してくれた。

 心から誇りに思う。

 ありがとう。

K 100 200 103   7

葵   000 031 004×   8

 

 

【おがっちBlog63】『切望』

 先日、テレビで歌番組を何気なく見ていた。

 すると、何故かそのグループが歌う歌詞と

ボーカルの熱さに釘付けになった。

 そのグループは、日本の4人組ロックバンド

「SUPER BEAVER」といい、『切望』という

名の歌であった。

 私はその歌が流れた後にすぐ、ユーチューブ

で動画を見た。何回も見た。

 その歌詞のいくつかを紹介する。

「人ひとりの幸せに どれだけの人生が携わって

いるだろう」

「ひとりずつの自尊心に どれほどの人生も

いたずらに石投げていいはずがないんだ」

「許せない その人もまた誰かの許したい人かも

しれない 想像くらいしたい」

「個性だ 多様だ それもまた枠だった だから

ずっと言ってるんだ 初めから 僕で あなたで

人だって らしさってなんだったっけ

限りある日々と わかっているから 

地に足つけたら もう俯かなくていいぜ

想いの正体に 人に触れるたび 無性に愛を想う

愛を想う 歓ぶ顔が見たい」

 人と人との関わり、様々な人が抱える問題や

気持ちが交わる嬉しさや難しさ、笑顔がもたらす

計り知れない力等々について考えさせられる。

 明るいリズムで、前向きになれる雰囲気もあり

聴いているだけで元気がもらえる。

 そして何より感じるのは、「言葉の力」。

素敵な言葉を投げかけられれば、自己肯定を感じ

気持ちが穏やかになったり、奮い立つことさえも

できる。しかし、自分の感情をそのままぶつける

ことで、相手を傷つける刃にもなる。人と関わる

ことが多い学校や社会の中では、言葉を大切にし

「言葉の力」を私たち自身が信じることも必要

なのかもしれない。

 葵の諸君。この歌を一度聴いてほしい。

 そして是非、この歌詞の意味をキミたちなりに

考えてほしい。

 

 

 

 

【おがっちBlog62】3学年集会にて

 4月10日、3学年集会が開催され、冒頭に

校長から話しをしてほしいという学年主任の

要望に応える形で、時間をいただいた。

 本校を担う新3年生に向けて、激励の

気持ちを込めて話しをした。

 内容は、本校の教育目標である

「自ら考え、判断し、行動できる生徒を

育てます」に関して、その全てに必要な主体性

とはどのように生まれるのか?について、私の

考えを述べた。

 主体性とは自分の意志・判断により自ら責任

を持って行動することであり、その主体性が

生まれるためには、キミたち自身が本当にやる

意味があることと認識すること。そして自分が

やってみたいと思えることを目の前にしない

限り、主体性は生まれないと話した。

 つまり、様々な経験やコミュニケーション、

出会い等々から、自ら「考える」をはじめな

ければ、主体性に結びつけることは難しいの

ではないだろうか?と私は思うのである。

 3年生の諸君がどこまで自分事としてこの話を

聞き入れてくれたか、非常に興味がある。

 そして、話しの最後に、葵高校で、キミたちと

教員生活最後の1年を過ごすことに、運命を感じ

ている。お互い、自分がやりたいことを見つけて

主体的に生きて、葵での生活を楽しみ、来年の

卒業式で私は、未来への一歩をキミたち自身で

考え、判断し、踏み出したことに

「よく頑張った」と言いたい。

 そして、キミたちからも「校長先生、お疲れ様

でした。」と言われるよう、葵高校の為に、

全集中したい。お互い、ここに居る先生方を

はじめキミたちを心から応援してくれる方々の

力を借りて、進んで行きましょう。

 キミたちが校長室に話しに来てくれることを、

いつでも待っています。

 と、結んだ。

 さあ、3年生諸君。いよいよキミたちの

「高校3年生」が始まる!!