【おがっちBlog98①】『葵魂(あおだま)』
2025年1月29日 10時00分本校の教育活動に於いて、生徒が葵プライドを
自覚し、自分のやるべき事に果敢にチャレンジ
とする力を私は「葵魂(あおだま)」と呼んで
いる。(私が常々心で感じていたことなので
公表はしていない)
そんな「葵魂」の底力を見せてくれた生徒3名
を3回にわたり紹介していきたい。日頃から
生徒の活躍は各先生方から報告があり、嬉しく
感じていたのだが、今年に入って特に顕著な実績
を残してくれた生徒がいる。
1人目は、3年生の髙橋樹香(きこ)さん。
彼女は、中学校から続けてきたスキー競技を
高校でも続けたいと思っていた。しかし、本校
にはスキー部がない。それでも、彼女は将来の
進路目標を達成するため本校に入学した。
個人的に地元のスキークラブに所属していた
ので、スキー競技は続けたいと考えていたが、
高校での大会出場は諦めていた。そのため、
陸上競技部に所属し、下半身の強化を図り、
冬期間はスキーの練習を積み重ねてきた。
本校では、部活動が存在しない場合でも個人的
に競技をし、希望する生徒には、保護者責任の下
で各種大会出場を認めている。
彼女は陸上競技部顧問に相談、インターハイ
や国民スポーツ大会へ出場するための手続きをし
二刀流、勉強も含めれば三刀流で学校生活を送る
決断をしたのである。本当に自分のやりたいこと
をするために、並々ならぬ覚悟をし、それぞれに
集中して取り組んだ結果、陸上競技を3年間継続
し、自分の夢を叶えるために希望大学に合格。
そして共通テストの前日までスキーの県大会に
出場し、上位入賞を果たし、見事、インターハイ
と国民スポーツ大会への出場を決めたのである。
彼女の父親から、インターハイ出場を決めた
レース後に連絡があった。
「すいません。優勝できず、葵の校名を新聞に
大きく載せることができませんでした。」と
残念そうに話してくれた。保護者の献身的な
サポートがなければ、この結果はでなかった。
全国大会出場を決めることが、どれだけ大変
なのかわかるので、父親がここまで考えて
くれていたことが、嬉しくて泣けた。
「こちらこそ、樹香さんの覚悟と実行力は
葵高校に大きな希望を与えてくれました。」と
伝えることができた。
髙橋さんは、全国大会出場の壮行会に於いて、
「部活動がない中、私の希望を叶え、サポート
してくださった、葵高校に感謝します。」と
話した。髙橋さんの人としての成長も感じる
ことができ、尚更嬉しくなった。
「葵魂」を体現してくれた髙橋さんの未来に、
心からエールを贈る。