【おがっちBlog 99】令和6年度 第77回葵高等学校 卒業証書授与式 「式辞」前半
2025年3月4日 16時30分令和6年度 第77回福島県立葵高等学校
卒業証書授与式「式辞」
本日ここに、福島県教育委員会教育長
大沼博文様、父母と教師の会 会長鈴木拓子様、
同窓会会長 新城希子様をはじめとする卒業生
ゆかりの御来賓の皆様、並びに多くの保護者の
皆様の御臨席を賜り、福島県立葵高等学校
第77回卒業証書授与式を挙行できますことは、
卒業生はもとより、教職員一同にとりましても
この上ない喜びであり、ここに篤く御礼申し
上げます。ただ今、高等学校の全課程を修了
した、普通科193名の卒業生に対しまして、
栄えある卒業証書を授与いたしました。
葵高校の「希望の光」となった皆さん、卒業
おめでとう。振り返れば、皆さんは学校生活を
コロナ禍からリスタートできた学年であり、
新たな教育環境の中で3年間を過ごしてきま
した。卒業という資格を取得した皆さんは、
多くの部分で、人としての成長を果たして
います。私は、偏差値や学歴に頼りすぎると、
自分が本当に成長しているのか見失うのでは
ないかと思っています。しかし、私は皆さんと
共に、過ごす中で強く感じたことがあります。
それは、「葵高生の計り知れない可能性」です。
皆さんの活躍は、我々教職員や関係者の想像を
遥かに超えるものとなりました。様々な苦難を
全て打ち払うかのように、皆さんの学校生活は
輝いて見えました。本校を代表する行事である、
「校内合唱祭」では、クラスが一丸となり朝、
昼、放課後と学校中が音楽に包まれる素敵な時間
を演出し、1、2年生の「打倒3年生」という
思いを、見事に返り討ち、最上級生としての誇り
と、レベルの高さを見せつけてくれました。
この伝統こそが、本校生の持つ、尊重、協働、
そして、優しさを育む礎になっていると感じま
した。また、部活動でも、3年生が中心となり、
自主的・主体的な活動を行ってくれました。
その中でも、今年度で廃部となった、女子
ソフトボール、バスケットボール部の生徒は、
少ない人数の中、今、自分たちができることを
考え、他校にも力を借りながら最後まで、やり
遂げてくれました。私は、彼女たちが自ら選んだ
競技に、直向きに取り組む姿に、希望と可能性を
感じることが出来ました。そして、本校には
「不屈の生徒」が存在します。その生徒は、
3年になって病気が判明し、入院しながら
闘病生活に入りました。生徒の、本校を卒業
したい。大学に進学したいという強い気持ちで、
「授業動画のオンデマンド配信」を受け
「課題の設定」を乗り越え、時数不足をも、
克服しました。様々な状況を乗り越え、見事に
希望した大学合格を果たし、本日の卒業式に参加
しています。想像を絶する治療から逃げず、自分
との戦いを重ねて、夢を叶えた。あなたの熱意と
行動力が周囲の人々を動かすこととなりました。
自分の夢を叶えた、あなたは、「やればできる」
を見事に証明してくれました。そして、在校生に
「今のキミたちの在り方は、本当にこれでいい
のか?」と投げかけてくれたのだと、私は感じて
います。あなたの強い意志と不屈の精神は、我々
教職員にも、勇気と希望を与えてくれました。