校長ブログ

2023年7月の記事一覧

【おがっちBlog18】繋がる喜び 2人目

  今回紹介するのは、2019年度卒業の23歳 玉川右京くん。

  彼もまた、85センチから校長室に来てくれた同窓生である。

  校長室に顔を出す同窓生の方々は、ただ者ではない人が多いようだ(笑)

 名刺をいただいて驚いた。

  「宮内庁大膳課食器係 内閣府事務官 玉川右京」とある。

  

  私「この名刺の肩書きとても興味がありますが、どんなお仕事を?」

  玉川くん「上皇上皇后両陛下に、御食事を提供させていただいております。」

  私「えっ? 上皇上皇后両陛下とは、あの上皇上皇后両陛下に?」

    と意味不明な質問。

  玉川くん「そうです。」

  私「どうして?」

    と言われても困る質問。

  玉川くん「それが、私の選んだ仕事なので。」

  これが、玉川右京くんである。

 

  私の好奇心スイッチがすぐさまONモードとなり、彼は、私の質問攻めに

 合うことになる。

  高校時代は剣道部、茶道部に所属。特に茶道部では現在も本校茶道部の

 外部指導者である佐野洋子様に師事し、佐野様の自宅にまで出向き、茶道に

 熱中した。

  常に、何か人と違うことがしたいと考えて生活していたようである。

  右京という名前は、「御両親がオートレーサーの片山右京氏の大ファンであり、

 そのため自分の名前が右京になった。」と爽やかな笑顔で教えてくれた。

  (是非、御両親にもお目にかかりたい)

  高校卒業後、苦難の時代を経て、宮内庁に就職したいと考えるようになり、

 国家公務員採用試験を受験、見事に合格。内閣府事務官となり、現在の業務に

 責任と誇りを持って当たっているのである。

  高校時代、特にお世話になった、上野健一先生、大澤真奈美先生、

星真由美さんへの挨拶は勿論、私にまでお土産を持参し、興味深い話を聞かせてくれた。

  前回の鈴木さんもしかり、人間味溢れる同窓生の方々との会話は時間を忘れる。

  様々な困難を乗り越え、自分の人生を切り拓いたお2人には「諦めない」そして

「感謝する気持ちを忘れない」という共通点がある。

 「葵プライド」を継承する在校生への羅針盤となるだろう。

 

  玉川くんと再会することが今から待ち遠しい。

  私たちは、未来に期待を抱かせてくれる若者が、この葵から輩出されている

 事実を喜びとして捉えながら、次に繋げなければならない。

 

 

 

 

【おがっちBlog17】繋がる喜び 1人目

 以前「85センチから見える世界」というBlogを書いた。

 その後、多くの方々にこの85センチから校長室に

来ていただき、非常に嬉しく感じている。

 今回から2回にわたり、その中の2人を紹介する。

 

 1人目は、これも以前のBlogで「東京同窓会総会」の内容を書いたが、

その総会の中で、素晴らしい歌声を披露していただいた、

シンガーソングライターの鈴木ミチさんである。

 鈴木さんは、会津女子高校45回生であり、フリーアナウンサーの

唐橋ユミさんと同期であると話していました。

 現在は茨城県を拠点とし、「ふるさとの良さを音楽にのせて」をモットーに

活動の幅を広げているようです。また、会津若松市の観光大使でもあり、

「赤べコの唄」で盛り上げていただいております。

(福島テレビ「アルピーの福島あるある認定委員会」にも赤べコ評論家として

出演経験あり)

 自分の夢を実現し、唄うことを生業とし人生を歩んでいる鈴木さん。

「大変なことも多い」と話していましたが、その顔は充実感で溢れて

いました。

 また、後輩たちに、「こんな人生もあるよ。」ということを、直接話せたら

嬉しいと話してくださいました。

 自分の将来に夢や希望、不安を抱いている生徒たちにとって、鈴木さんの

経験から、幅広い視点で的確なアドバイスをいただけると感じました。

 その後、校舎を案内させていただきましたが、鈴木さんは高校時代に

タイムスリップしたかのように、当時を懐かしんでおられました。

 とても話しやすく、気さくな方ではありましたが、

「周りの方々に支えられながら、自分の人生を一歩一歩積み重ねてきた。」

という言葉に人生の奥深さを感じ、印象に残りました。

 

 校長として、同窓生の方々が様々な分野に於いて、県内外で活躍する姿を

拝見することができ、とても嬉しく、誇らしいと感じます。在校生にとっても

大きな励みになるに違いありません。

 東京同窓会に御招待いただき、そこで出会い、来校していただいて、

繋がりました。

 

 鈴木さん、機会があれば後輩たちに夢を掴んだ、その歌声を

直接披露してください。そして、今後も音楽を通して多くの方々に

元気や癒やしを届けて下さい。

 益々の御活躍をお祈り申し上げます。

 お土産、ありがとうございました。

 

 

【おがっちBlog16】第54回葵高校 校内合唱コンクール

 54回目を迎えた、葵高校 校内合唱コンクール

 今回も無事、開催することができた。

 この歴史と伝統ある学校行事を絶やすことなく継続していただいた

学校関係者をはじめ、関係各位に心から感謝と敬意を表したい。

 私も初めて参加したが、「葵プライド」をしみじみと感じることができた。

 4年ぶりに保護者の方々の入場を可能にして開催したが、生徒の歌声に

心癒やされ、素敵な時間を過ごしていただいたと思う。

 

 1年生からの演奏になったが、学年が上がるにつれ、その完成度に驚き、

3年生の演奏では全クラスのレベルの高さに感動を覚えた。

 本校では、校内合唱コンクールではあるが、外部から特別審査員を招聘し、

審査と講評をお願いするという本格的なコンクールになっている。

 今回の特別審査員も、若松商業高校の宍戸真市先生に依頼した。

 宍戸先生は、長年にわたり本県(高校生)の合唱に携わり、レベルアップに

貢献なさっている実力者である。

 成績発表後に宍戸先生から講評をいただいたのだが、その内容が胸にスッと

入ってきて、とても有り難く、今後に繋がるものであった。

 ①女子生徒の優しい声は、会津女子高校時代から変わっていない

 ②男声合唱がコンクールの幅を広げ、よかった

 ③学年が上がるにつれて声が変わる。成長している証である

 ④他のクラスの合唱を聴く態度が素晴らしい。これが、伝統校の力

 今後に向けては、

 ①難しい曲にもチャレンジして欲しい。ポップスに偏る傾向がみられる

 ②各パートのバランスが大切。それぞれの声の使い方も習得して欲しい

 ③アルトパートがしっかりすると、全体のハーモニーに幅が出る

 宍戸先生、本当にありがとうございました。

 先生の講評を真摯に受け止め、更なる進化を遂げるために頑張ります。

 

 葵高校の生徒は男女、学年関係なくお互いを尊重し、優しく、笑顔で、

明るいと評判なのは、この合唱コンクールが一役買っていると感じました。

 生徒たちの最高の笑顔と歌声は、葵高の希望です。

 これからも、この学校行事を大切にしていきます。

 

 来年は是非、会場に来てください。

 葵高校一同、心からお待ちしています。

 

【おがっちBlog15】「葵プライド」ここにあり!!

 

 第105回全国高等学校野球選手権大会福島大会が開幕した。

 本校野球部は、開会式でマネージャーを先頭に堂々の入場行進を

行った。

   

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  7月11日(火)、葵野球部のスローガン「完全燃焼」を果たすための

 戦いが始まった。

  相手は、同支部で強豪の「会津北嶺」高校

     序盤から劣勢を覚悟したが、なんと4回までヒット数は同じで

 1-2という接戦。

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 相手も思うように試合を支配できずに焦りが見える。

 しかし、本校野球部にとっては、ここからが正念場を向かえることとなる。

 厳しい暑さと緊張で軽度の熱中症、そしてデッドボールにより選手変更を

余儀なくされ、更にはフライを追って選手同士の交錯等、不運な状況が

容赦なく襲ってきた。

 しかし、監督はベンチで「みんなで戦うんだ。誰が出てもフォローしあい

乗り切って、最後は勝つんだ。」と選手を鼓舞し続け、チームは一つになった。

 選手、マネージャーは常に相手よりも大きな声を出し、最後まで諦めず

戦い続けた。

 1-5で敗れたが、私は野球部全員の野球に真摯に取り組み、笑顔を忘れず、

強豪に挑み続けた姿こそ「葵プライド」であると、誇りに感じた。

 3年生の石原くん、平野くんがチームをまとめ、ここまで戦えるチームに

してくれた。君たちの完全燃焼した姿を後輩たちは、はっきりと目に焼き付けた

と信じている。

 これからの野球部、楽しみで仕方ない!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   (令和5年7月13日 福島民報掲載)

葵の「知」。ここから。

 「知」とは、心に感じ取る。物事の道理がわかる。覚える。

  (グーグル日本語辞書より)

 

 下の写真は、葵高校が誇る「図書館」です。

 図書部が工夫を凝らし、何度でも図書館に足を運びたくなるような仕掛けが、

随所にちりばめられています。

 〇生徒からのリクエスト本

 〇小論文推薦図書

 〇本屋大賞コーナー

 〇映画やドラマになった原作本

 〇「世界の国を知ろう」コーナー

 〇季節に合わせて展示が変わるコーナー

 〇「今日は何の日」に合わせた本をチョイス

 〇7月は七夕飾り(短冊に願いを)

 〇様々なジャンルの専門書

 等々、これが全てではありませんよ(^-^*)

 どうでしょう?

 また、訪ねたくなる場所じゃないですか?

 ここで、葵高生の「知」が育まれています。

 

専門書

ある朝の出来事

 

 梅雨の朝は、心も落ち込みがち。

 私は自家用車で通勤しているが、その途中、何カ所か狭い道幅を通らなければなばない。

 その場所は小学生や中高校生の通学路にもなっているため、気を遣う。

 その日も、幹線道路に合流するため待機していると、後ろから傘を差した

高校生が私の車に向かい歩いて来たので、申し訳ないと気にしていた。

 すると、その高校生は私の車の脇を傘をたたんで、雨に濡れながら

通り過ぎたのである。

 私は思わず、その生徒に頭を下げていた。

 そして、その制服からすぐに葵高生だとわかった。

 なかなか、咄嗟には出来ない行動ではないだろうか。

 梅雨の朝、心が洗われた時間を経験できた。

 ごめんね。雨に濡れさせて。

 

 

 

第111回会津女子高等学校・葵高等学校同窓会総会

 

 7月2日(日)に市内で開催された、第111回会津女子高等学校・葵高等学校

同窓会総会・懇親会に参加させていただいた。

 参加者は160名を超え、総会では活溌な意見そして懇親会では

様々な年代の同窓生の方々が懇親を深めた。

 私はこの会に参加し、今まで感じたことのない時間を

過ごすことになろうとは、夢にも思わなかった。

 参加者の9割以上は私より年上であり、女性である。

 人生の大先輩方を前に述べる祝辞にも、自然に気合いが入った。

 また、この大先輩方の振る舞い、言葉づかいに学ぶべきことが多かった。

 更には、この大先輩方のパワーに圧倒された。

 90歳を超える方が、理路整然、そして感情豊かに話をしていた。

また、その話が実に興味深い。いつまでも、話を聞いていたい気分になる。

 次から次へと、私のところへ挨拶や高校時代の思い出を話してくださる方々

が尽きなかった。皆さんの気さくな態度、優しさ、心遣いに救われました。

 本当にありがとうございました。

 平成14年度に会津女子高校から葵高校に校名が変わり、男女共学になった。

 共学から21年の歳月を経て、今回初めて2名の男子同窓生が参加を果たし、

同窓会にとって新たな1歩となった。

 小関千津子前会長は、男子同窓生の総会参加が同窓会の念願であり、その夢を果たして

くれた2名に、感謝の言葉を送っていた。氏名の公表(2人に公表の承諾をとっていないので)

は控えるが、「次回は、1テーブルが男子で埋まるように頑張ります。」と泣かせる

決意表明をしてくれた。(勇気を持って参加してくれた早〇君、髙〇君、本当にありがとう。

私も、君たちと出会えて、話が出来て嬉しかった。次回、また話せることを楽しみにしています。)

 懇親会の2時間もあっという間に過ぎ、「会津磐梯山踊り」でお開きとなった。

 母校愛、会津愛、同窓生愛、先輩を敬い後輩を慈しむ愛等々、様々な愛を感じたこの総会は、

今まで以上に校長としての自覚と責任、そして何より、誇りを抱かせていただいた貴重な時間

になった。

 元同窓会長の畑 洋子さんは、「福島県立葵高等学校百年史」の巻頭言で、

「会津高等女学校・会津女子高等学校の校歌が歌詞面で時代性がよく象徴され、かつ

歌い継がれるうちに旋律と巧みに溶け合い、情理両面で母校の実態を創ってアピールしている。

中略~私たちはこの校歌を五十余年、そこに母校の実体を感じながら熱唱してきました。」と記し、

校歌によって同窓生の結びつきが強くなり、母校の実体を感じることができる大切なものとして

います。そして、「男女共学制実施に伴って生まれた現校歌。中略~『葵のように 今をまっすぐに

生きる』なるキーワードに期待いたします。」と結び、在校生に大きな大きなエールを送っていただいて

います。

 今回、役員改選行われ、新城希子新会長のもと新体制がスタートしました。

 同窓会活動に対する旧役員の方々の御尽力に、心から敬意を表します。

 今後も、葵高校は保護者、同窓会、地域の方々のサポートを受けながら、生徒一人一人の

能力を最大限に引き出し、リーダーとして社会に貢献できる有為な人材の育成のため

尽力して参ります。

 同窓生の皆様、素敵な時間をありがとうございました。