校長ブログ

2024年6月の記事一覧

【おがっちBlog71】ブルーライトに包まれた鶴ヶ城

 いつもは、淡いパープルにライトアップ

されている鶴ヶ城であるが、6月20日だけは、

綺麗なブルーになっていた。キミたちは

気づいていただろうか?

 6月20日は、国連が定める「世界難民の日」

世界では紛争や迫害などによって故郷を

追われた人々が2023年には、

1億1,730万人に達しており、

12年連続の増加となっている。

(国連UNHCR協会HPより)

 つまり、日本の人口とほぼ同じ人数が世界

各地で避難を強いられていることになって

いるということです。

 今回のライトアップは、日本から社会全体で

難民支援を広める為に全国各地のランドマーク

がブルーに染まるという運動の一環。

 全国で58カ所、東北では、岩手県陸前高田市

の「奇跡の一本松」、宮城県仙台市の「仙台

スカイキャンドル」そして、本県から鶴ヶ城で

ある。

 この日は「ストロベリームーン」の2日前、

月明かりと鶴ヶ城ブルーが見事にマッチして

いた。

  日本でも難民受け入れについて、様々な

協議がされているので、是非探究してみて

ほしい。

 このような形で、それぞれの想いを伝える

ことは、大切だと思う。全てに於いて意味が

あることを気づける人に成長してほしいと

願う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【おがっちBlog70】プロの仕事を目の当たりに。

 6月12日、今年度の芸術鑑賞教室が会津

風雅堂で開催された。本校では、演劇・音楽・

古典芸能の3分野を順に実施しており、今年は

古典芸能で「学校寄席」として落語鑑賞会で

あった。

 今回のプログラムは、

 1 上方落語=笑福亭茶光氏

 2 色物(紙切り)=林家二楽氏

 3 落語=柳家喬之助氏

であり、ステージも本格的な寄席舞台が設置

され、まさに寄席に来た感じ満載である。

 どのプログラムも、流石プロであり、その

仕事ぶりを目の当たりにできた生徒は本当に

幸せだったのではないだろうか。

 特に私が目を引いたのは、林家二楽氏の

「紙切り」である。切るだけでも凄い技術で

あるのに、切りながら面白い話術を淡々と

するのである。それも切り終わるタイミングに

合わせ、話しのオチを同時に行うというこの技

には恐れ入ったという感じしかなかった。

 今回は4つの題材で紙を切ったのだが、

そのうち2つは生徒から切ってほしい題材を

募った。それが「ゴジラ」と「花火」である。

生徒も事前にそのことを伝えられていないの

にも関わらず、大きな声で依頼する。

感心した。それも、「ゴジラ」は男子、

「花火」は女子生徒である。バランス感も

素晴らしい。

 新たな刺激、未見の我を見出すための

きっかけ、いずれにしても、プロの仕事を

間近で見られる非常に貴重な教室になった。

 今回の仕事人の方々に心から感謝する。

 本校生徒が様々な分野のプロになり、

自分の為に、多くの人々の為に、その力を

発揮してくれることが今から楽しみである。

*なお、作品は依頼をした2名にプレゼントされ

 2作品は学校内に展示する予定です。

 

 

 

 

 

 

 

 

【おがっちBlog69】葵高男子、快挙!!

 インターハイ出場を懸けた弓道の県大会。

 我が校の男子生徒が快挙を成し遂げた。

 平成14年に、男女共学校として発足した

葵高校であるが、22年間の歴史の中で男子

個人での優勝は初めてである。

 大会ルールは予選で1人4射し、3中以上

(3回的に当たったということ)した選手が

準決勝に進むことが出来る。この時点で、

参加者148人から43人に。準決勝に進んだ

選手は更に4射し、予選と併せて8射中7中以上

した選手が決勝進出となった。決勝進出者は

13人であった。

 ここまででも、的中率は相当なものであるが、

本校生徒はこの決勝に4人も残っていたので

ある。本校弓道部のレベルの高さが窺える。

 いよいよ決勝であるが、この13人が4射し、

予選からの合計的中数で優勝者が決まる。

その激戦を勝ち抜き、優勝したのが

3年1組の星野翔和(とわ)君である。

 なんと12射中12中(専門用語で全て当てる

ことを皆中(かいちゅう)と言うそうです)

であった。あっぱれというか鳥肌が立った。

 更に、彼は「射道優秀賞」という、射場内の

動作・態度を含め評価される特別な賞も受賞した

のである。それほどまでに、集中力を研ぎ澄まし

一瞬の隙も見せず、1射1射を当たり前に射る

ことのできる、その力に驚かされた。

 彼は今回、優勝出来た最大の理由を、

「良い仲間に恵まれ、その仲間がライバルとして

そばにいてくれた。そして仲間のサポートが

心強かった。」と、はにかみながら話して

くれた。

 彼は兄の影響で高校入学後、弓道を始めた。

「弓道は、相手と戦うと言うより、自分との

戦いであり、それが自分には合っていた。

自分に克つということは、他のこと全てに

通じることであると考えている。」と弓道の

魅力を教えてくれた。

 インターハイの弓道競技は8月に長崎県

島原市で開催される。大会に向けて彼は

「両親も兄もむちゃくちゃ喜んでくれた。

それが嬉しかったし、僕には仲間がいて、

先輩からもアドバイスもいただける。

とにかくいつも通り、悔いなく、楽しみたい。」

と笑顔で決意表明をしてくれた。

 弓道を始めて3年。自ら弓道を選び、仲間に

支えられ、真摯に取り組めば3年で県で優勝し、

インターハイ出場という夢を叶えることができる

ことを体現してくれた彼を誇りに思う。

 そして、この優勝には、弓道部全員が関わって

いると感じた。

 「葵プライド」そして、弓道部全員の思いを

胸に、その矢を放ってくれることを期待する。

 

 

 

【おがっちBlog68】日本の教育と社会

 いきなり硬いタイトルで読んでもらえない不安

があるが……。この内容は先日全国校長会で

文科省の担当者から説明を受けたものであるが、

とても興味深かったので、紹介する。

(この内容は全体説明の一部分であり、この内容

のみで「日本の教育と社会」について説明した

ものではありません)

1PISA(国際機関であるOECD(経済協力

開発機構)が行う国際的な学力到達度調査

・3年毎に15歳を対象に実施されている)

2022の結果、日本はOECD加盟国37カ国

において、数学的リテラシー1位、 

読解力2位、科学的リテラシー1位

*全分野で世界トップ級

*ICT教育×学習への慣れも背景にある

2自律学習を行う自信(PISA2022)

・ビデオ会議システムを使う

・学習管理システムを使用する

・自力で学校の勉強をこなす

・自力で勉強する予定を立てる

・言われなくても学校の勉強にじっくり

 取り組む

・自分の学習の進み具合を評価する

・学校の勉強を行うやる気を出す

・自力でオンラインの学習教材を探す

これらの項目を指標化して比較すると

日本は34/37位

*再び休校になった場合に自律学習を

行う自信がないと回答した生徒が、

日本は非常に多い。

3インターネットの利用時間(1日あたりの

平均)(2022)

・小学生 約3時間34分

・中学生 約4時間37分

・高校生 約5時間45分

 目的毎の平均利用時間は趣味・娯楽が最も多く

約2時間49分

*デジアルを学びに使わず、遊びに使う傾向

*ICTを学びの道具にし、賢い付き合い方を

教える指導が必要

4民主主義にとって大事な当事者意識は?

・自分を大人だと思う

・自分は責任がある社会の一員だと思う

・自分の国に解決したい社会議題がある

・将来の夢を持っている

・自分で国や社会を変えられると思う

*これらの意識が他国と比べて低い数値に

なっている。

*課題を見つけて探究したり、提案したり、

対話・合意を図ったりする必要がある。

 ここから日本の教育の課題の一部が

垣間見られると感じるし、社会と繋がる

教育の在り方、必要性が問われているのではない

だろうか。

 本校のグラデュエーション・ポリシーは

「『自立・自学』の校訓のもと、主体的に

考え・判断し・行動できる人材を卒業する

までに育てます。」である。

 これは、本校を選び入学した生徒との約束。

 約束である。