校長ブログ

【おがっちBlog74】感動は突然やってくる

 本校の伝統行事であり、55回目となった校内

合唱コンクールが先日開催された。200名を

超える保護者の方々にもお越し頂き、各クラスの

練習の成果を見事に発揮してくれた。特別審査員

を若松商業高校の宍戸真市先生に依頼し、3年目

となるが、宍戸先生からも、本校生徒の合唱に

取り組む姿勢、レベルの高さ等々について、

お褒めの言葉をいただいた。特に3年生の歌声

には、1,2年生も驚かされたに違いない。

 全てのクラス発表後、審査結果が出るまで、

昨年から、教員合唱団、通称「おがっち合唱団」

を結成し、少しの濁声で歌声を披露しているが、

今年も我が合唱団はノリノリで、放課後練習も

実施し、本番に備えた。今年披露した曲は

『ゆず』 の「栄光の架け橋」である。

指揮 尾形幸男 

ピアノ伴奏 上野健一3学年主任

と異色のコンビで、不安定ながら先生方に

助けられ、最高の盛り上がりの中、終了した

のである。

 興奮冷めやらぬ中、7月17日(水)

12時10分、校長室のドアがノックされ、上野

学年主任・副担任の村山先生と共に、3年生

7名が入ってきた。

 突然の訪問に、「何事?」と、戸惑った…

 私の前に全員が並んで、代表の男子生徒が

いきなり、コメントを読み始めた。

「今年の合唱コンクールは、3年間の高校生活 

の中で、忘れられない行事になりました。今年の

おがっち合唱団の『栄光の架け橋』は、先生方の

私たちへの熱いメッセージが込められていて、

聞いていて大変感動しました。また、先生方の

歌声を会津風雅堂に響き渡らせた校長先生の

指揮も素晴らしかったです。私たち3年生は、

『この歌で3年生全員の進路目標達成を後押し

したい』という校長先生の熱意と、おがっち

合唱団の年齢を感じさせないパワフルな歌声に

全員が進路希望の第1目標を目指して、残された

高校生活をより良いものにするために頑張ります

よってここに、3年生一同より、指揮者賞を贈り

ます。」と。そして、賞状が手渡された。

 パソコンに向かい、難しい顔をして書類を作成

していた私は、このいきなり押し寄せた感情を

コントロールすることができずに、ただただ沈黙

するのみであった。この時間に耐えられなくなり

言葉をかけてくれた上野主任の言葉さえも耳に

入らなかった。

 先生方を代表して、ありがたくそのコメントを

受け取ったが、なかなか見ることも感じることも

難しい、生徒と先生方の繋がりを感じることが

できた。

 そして、葵高校の中に存在する、目に見えない

優しさとお互いを尊重し合う気持ちをうかがい

知ることができた、心地よい時間となった。

 想いを形にして表現してくれた3年生に心から

感謝したい。

 ありがとう。