校長ブログ

【おがっちBlog83】「見えない力」を育む。

 キミたちは、「見えない力」という言葉を聞い

たことがあるだろうか?実は今、教育界において

「見えない力」が注目されつつある。

 「見えない力」があるということは「見える

力」があるということ。それぞれの説明を

ベネッセ教育総合研究所の岡部主任研究員が

わかりやすく説明している。

 「見える力」=知能検査や学力テストで測定

される力。これを認知能力と呼ぶ。

 「見えない力」=自制心や好奇心、協調性、

やりぬく力などの情緒や社会性に関する能力。

これを非認知能力と呼ぶ。

 ということだ。なぜ、この「見えない力」が

注目されているか。それは、非認知能力は、より

よい人生を送るために必要な資質・能力として

必要であり、幸福度の向上や身体的健康の増進、

反社会的な行動の減少など、生涯にわたって

大きな恩恵をもたらすことが、様々な研究に

よって明らかになっているからである。

 さて、本校のグラデュエーションポリシー

(卒業までに、このような生徒を育てます)に

目を向けると、「自立・自学の校訓のもと、

主体的に考え、判断し、行動できる人材を育成

する。」である。

 このポリシーは、まさに「見えない力」、

非認知能力そのものであることがわかる。

先生方は、その「見えない力」がどのように育成

されたかを知るために悩む。「見えない力」を

見える化しなければならないのである。

 実はそのために、本校には「葵高生が身につけ

たい10のチカラ」を明記し、そのチカラを

見える化するためのルーブリックが存在する。

校内の至る所にこのルーブリックが貼ってあり、

これにより、キミたち自身が、そして先生方が

日々の振り返りによって、自己認識と自己調整が

可能になると考えている。

 改めて、このルーブリックを見直してみて

ほしい。きっと、葵高校の生活の中で自然に身に

ついている、キミたち自身の「見えない力」が

見えるのではないだろうか。

 キミたちには、「見えない力」を見える化

する。つまり、今の自分をもう一人の自分が

客観的に見られる能力を身につけてほしいと

思っている。