校長ブログ

【おがっちBlog89】「希望の人」

 現在3年生は、進路目標達成のために、それ

ぞれの場所で動き始めている。3学年団が駐在

する第2職員室の入り口には共通テストまでの

カウントダウンボードが設置され、着実に

その日が近づいていることを伝えている。

 学校推薦型選抜や総合型選抜で受験する

生徒は、校長室に受験届や公欠届に必要な私の

押印を求めに校長室を訪れ、神妙な面持ちで説明

を行う。

 そこでの生徒との会話は、私にとってとても

楽しみな時間である。教師として生徒の進路に

ついて会話ができることは、もっと言わせて

もらえば、生徒自身の人生について、大事な決断

をし、そこに挑もうとしている生徒からその決意

を直接確認することができる。

 葵での高校3年間を全うしようとし、その中で

成長してきた生徒と向き合うことができるまさに

至福の時間である。

 私「キミは、この大学に進学し、どんな仕事に

就きたいのですか?」

生徒A「父親が〇〇学校の教諭をしており、その

姿を見て誇りに思い、自分も〇〇学校の教員を

目指したいと思っています。」

生徒B「母親が医療関係の仕事に就いており、

毎日子育てをし、帰りも遅いのに、それでも仕事

に誇りを持ち、頑張っている姿を見ているので、

自分も母と同じ仕事で頑張りたいと思ったから

です。」

生徒C「自分は葵ゼミで経済について研究し、

将来この分野で働いてみたいと感じることができ

ました。ゼミでの研究は自分にとって影響を

与えてくれました。」

生徒D「小さい頃から音楽に接し、吹奏楽部で

音楽の素晴らしさを感じることできました。

その為、自分の奏でる音楽で多くの人たちが癒や

されて、幸せな気持ちになってほしいと考え、

自衛隊の音楽隊で働きたいと思っています。」

生徒E「自分は演劇が好きで、よく観ていまし

た。その様な中、俳優ではなく、その演劇に必要

な舞台装飾や小道具を作成する仕事に惹かれ、

それを仕事にできればと思いました。」

 生徒からは自分の将来を見据え、その為に

必要な資格取得や知識を学ぶために大学や専門

学校を自分で選択し、決断したことを、目を

輝かせ私に話してくれるのである。

 キミたちの決断が行動を起こし、自分自身で

未来を引き寄せる。

 そう、キミたちは「希望の人」である。

 

  葵高校第21期生のキミたちに贈ります。

「希望のあるところに人生がある。

 希望は新しい勇気をもたらし、何度でも

 強い気持ちにしてくれる。」

 アンネ・フランクの言葉です。